こんにちは!
今回は医学部の解剖学を勉強していく上で必要な、教科書・アトラス・アプリを紹介していきたいと思います!
目次
解剖学の勉強に必要なもの
まずは私が解剖学の実習・試験を終えてみて、解剖学の勉強に必要だと思ったものをまとめてみます。
必須・解剖学の教科書
解剖学は単純な暗記ではなく、理解することに重点を置いた勉強をしていくことが重要です。
勉強の主軸に据える教科書を1冊買いましょう。
準必須・解剖学アトラス
解剖学アトラスとは、解剖学の図説のことです。
「グレイ解剖学」を教科書に選んだ場合はアトラスがなくても事足りたりしますが、「解剖学講義」や「イラスト解剖学」などを教科書に選んだ場合は必須です。
また、実習の時には必須ですが、解剖学の実習室に持ち込んだ教科書を家で使うのは厳しいと思うので、実習用は班で割り勘などして1冊購入するのが良いでしょう。
準必須・アトラスのアプリ
アトラスのアプリは私は大変重宝しました。
本のアトラスとは全く違う立ち位置で、本のアトラスは人体の解剖学的構造を精密に理解するためのものですが、アプリは立体的に解剖学的な構造を理解するために使います。
私個人としては必須と言いたいところですが、ごく稀に使わずにこなしている方もいたので、準必須としました。
解剖学の教科書
「初学者が解剖学の勉強の主軸にする」という観点では、解剖学講義とグレイ解剖学のほぼ2択でしょう。
その他の教科書は補助として、あるいは高学年になってから復習をしたい場合に良い教科書を紹介していきます。
解剖学講義
解剖学の教科書といえば定番中の定番です。迷ったらコレ。
解剖学の試験に必要な知識がうまくまとまっていて、必要十分な簡潔な説明、そして豊富な図が特徴です。
できるだけ労力をかけずに解剖学の合格を目指したい方は、まずこれを選ぶのが良いでしょう。
詳しいレビュー記事はこちら↓
グレイ解剖学
解剖学の試験を通したいというだけではなく、深い理解と定着をさせたいという、少し優秀な医学生向けの教科書がこちら。
解剖学講義が必要な知識がまとまった本なのに対して、グレイ解剖学の方は読み物として解説の記述が充実しています。
アトラスのような図が用いられているため、グレイ解剖学では本のアトラスをほぼ使わずに本書とアプリだけで勉強できました。
詳しいレビュー記事はこちら↓
イラスト解剖学
タイトルに”イラスト”とあるように、非常にわかりやすく解剖学をイラスト化した教科書です。
上記の解剖学の教科書を使っていて行き詰まった時に、図書館でイラスト解剖学を開いてみたら、すんなりと理解が進んだりと助けられました。
上記の教科書とあわせて使えるほか、解剖学の復習をしたい場合にも役立ちます。
また、1年生が解剖学を先取りして予習してみたい場合には最適です!
臨床のための解剖学
こちらは臨床に焦点を当てた解剖学の教科書です。
ある程度解剖学をしっかり勉強した医学生が高学年になってから手に取ってみると良い勉強になるでしょう。
解剖学アトラス
プロメテウス解剖学 コア アトラス
解剖学アトラスを1冊買うとしたら、一番おすすめしたいのがプロメテウス解剖学コアアトラスです。
プロメテウスの特徴は、他のアトラスとは一線を画す圧倒的に綺麗な図になります。
完全版は3冊に分冊されており、計3万円を超えて大変高価ですが、その中でも重要な図が1冊にまとまって1万円というのは非常にお買い得感があります。
分冊の方からの抜粋ではありますが、通常の解剖学の勉強で必要な図はしっかり網羅されており、困ることは基本的にないでしょう。
プロメテウス解剖学アトラス
こちらが分冊版です。
勉強していて、欲しいなと思った図はほぼ確実に収録されているほどの網羅性で、文章での解説も充実しているというアトラスには珍しい特徴があります。
プロメテウスらしい美しい図を用いての発生学的な観点からの記述も多く、かなり勉強になりました。
ネッター解剖学アトラス
プロメテウスの図がCGで徹底的に美しく描かれたものなのに対して、ネッター解剖学アトラスの図は究極に美しい剖出を究極に美しくカラーでスケッチしたものです。
ネッターの図はそういう観点でプロメテウスとは違ったベクトルで非常にリアルです。
普段の勉強ではプロメテウス・ネッターのどちらを選ぶかは好み次第といったところでしたが、実習の際にはネッターの方が人気だったように感じました。
1冊にしっかりまとまっているところもポイントが高いです。
グレイ解剖学アトラス
やはりアトラスではプロメテウスとネッターが有名ですが、教科書でも紹介したグレイ解剖学の関連書籍グレイ解剖学アトラスもあります。
こちらの特徴はプロメテウスやネッターといった解剖学アトラスに比べて、臨床を重視した構成になっています。
1冊にまとまっていて1万円程度と安価なのも魅力です。
アトラスのアプリ
ヒューマン・アナトミー・アトラス
解剖学で使うアプリといえば、このヒューマン・アナトミー・アトラスが最強です。
このアプリに関しては“絶対に買い”と言い切れるくらいに素晴らしいです。
全身の骨、筋、動脈、静脈、リンパ…などといったものを自由自在に表示・非表示を切り替えることができ、見たいものだけを表示させて360°どの方向からでも眺めることができます。
解剖学的構造を立体的に理解するためになくてはならない必須アプリです。
立体構造の理解という観点では、この3000円のアプリに3万円オーバーの分冊プロメテウスでも勝てません。
3D Brain
最後に無料アプリを一つ。3D Brainというアプリです!
基本的にはヒューマン・アナトミー・アトラスが群を抜いた素晴らしさなのですが、中枢神経系という部分に限ってみるとかなり使い勝手が悪いです。
神経解剖学を立体的に理解するのであれば、ここだけは3D Brainというアプリを使うと良いでしょう。
まとめ
以上、解剖学の勉強に必要な教科書・アトラス・アプリをまとめてみました!
解剖学は学科も実習も大変ですが、ぜひこれらを有効活用して乗り越えていってください。
ユアン